愛し方さえも君の匂いがした


歩き方さえもその笑い声がした

いつか消えてなくなる君のすべてをこの眼に焼き付けておくことは
もう権利なんかじゃない 義務だと思うんだ

運命だとか未来とかって言葉がどれだけ手を伸ばそうと届かない場所で僕ら恋をする
時計の針も二人を横目に見ながら進む
そんな世界を二人で 一生 いや、何章でも
生き抜いていこう


そんなふうに思えたらどんなに幸せなんだろう


どんなに好きだと思い込もうとしても、無理な自分がいて本当に心がボロボロになる。どうしたっていうんだ。
わたしの前での彼はわたしだけの彼で、わたしが好きになってよかったと心から思えるし誰にもあげたくないし尊敬できるし大人っぽくていいなって思うよ。わたしのことを大切にしてくれているとも感じるよ。
だけど、わたしの見てないところで わたしの嫌なことをしているよね。わたしが見ていること分かっててやってるのかもしれないし、悪気なくやっているのかもしれないし、それは定かではないけど、どっちにしてもわたしが嫌な気分になることをしないでよと思う。
彼は彼で大変なのは知ってるし、わたしだって毎日毎日必死なんだけど。彼に連絡してる暇もないほど忙しい毎日を、一生懸命生きてるんだけど。それでも連絡をすることが全てではないと思うから、信用しているから、今やるべき事に一生懸命向かっている。わたしたちは大丈夫だと信じていたから。
それなのに どうして信用できなくなることをするの。

わたしたちはどうなってしまうんだろう。

もうお互い好きではないのかな。
それともちょっとしたすれ違いなのかな。

なんだか好きでいることがバカバカしいと思って、寂しくて寒くてひとりでいるのが嫌なこんな夜でさえも彼に甘えたことを言えない自分がいて。
甘えさせてくれる代わりの人がいるのなら、わたしは喜んでその人を選ぶのかもしれない。
きっと彼がいなくなったらそれはそれで、とってもにつらくてこの世の終わりで生きることに希望を見いだせなくなる。それでも ほかの人でいいんじゃないかと思うのは、彼がこんな状態でもかろうじて一応わたしのものであるからだ。わたしは完全な一人ぼっちじゃないからだ。
彼が生きているだけで幸せだった日々はもう返ってこない。わたしを大切に扱ってくれない彼といても何も楽しくないし幸せじゃない。わたしはよくばり。かなしい。

彼はわたしの寂しさを埋めるためのものでも、わたしが頑張った時に褒めてくれるためのものでも、わたしが辛い時に励ましてくれるためのものでもないけど、わかっているけど。じゃあそれら何一つ満たしてくれない人のことはなんと呼ぶの?友達でさえもなくない?なにか一つくらいわたしのことを思って動いてくれてもいいと思うんだけど。
わたしの心を満たしてほしいし、わたしも彼の心を1番満たす道具でありたい。だってそれが彼のことを愛するってことじゃないのかなあ。それとも単に他に満たしてくれる存在がいないから、彼に執着しているだけなのかな。

わたしは、彼の中で一番の女の子になりたかった。いつでも一番大切で一番可愛くて一番守りたくて一番一緒にいたい女の子でいたかったの。
彼の友達に勝とうとも思わないし、仕事より生活より優先してほしいとも思わない。ただ、世界でたくさんいる女の中で一番になりたかっただけなのに。

運命だとか未来とかって言葉を信じないけど、その言葉さえ関係ないと思っていた。いつか終わるけど、今だけはきっと関係ないところにいると。信じていたよ。
だって誰よりも好きだもん。
でも、好きなのは、大切なのは、いつもわたしばっかりだったんだ。わたしたちはなんにも成長できなかったね、仲直りしてから2ヶ月半。
卒業するまでは努力して続かせようと思っていたし、わたしのこの気持ちもきっと気の迷いで電話をすればデートをすれば大丈夫と思っていたし、さらさら終わりにするつもりさえもなかった。
なんとかなるというのは錯覚で、わたしたちは確実に終わりへ向かっているのかもしれないと、そういった現実を見るべき時は来てしまった。
彼がわたしのことを好きだけどこういうふうにしかできないのなら、残念なことだけど直せないと思うし、わたしはこのままで良いとは決して思えなくて合わせていられない。つまりそれは合わないってことだよね。好きな気持ちがあればなんとかなるということは夢でしかない。
はっきり嫌な気持ちを伝えられないわたしもクソだし、上手に甘えられないわたしもクソだし、全体的にわたしはクソ。知ってた。だから彼に責められても悪口言われても別にもういいと思う。前もボロクソに言われたし。そういう人間だもん、知ってて彼を選んだわたしにすべて責任はある。悲しむ権利もそこに文句を言う権利も持ち合わせていない。

さて、どう生きていこうね…。